和歌山のお笑い福祉士の活動は平成24年(2012年)秋から始まりました。
學光師匠による「お笑い福祉士養成講座」が同年9月から11月にかけて、
和歌山市内で計6回開かれ、福祉の第一線で働く人やサラリーマンなど、
様々な職業の市民が集まりました。
はじめは大勢の人前でしゃべることすら恥ずかしがる面々でしたが、
回を重ねるにつれ人に笑ってもらえることの快感に目覚め、
終盤ともなると覚えてきたネタを誰かに聞いてもらいたくて、
ウズウズする受講生たち。
普段の生活では決して経験することの出来ない体験に、
受講生たちは時を忘れてのめり込みました。
そして、3ヶ月にわたる講座をみごと修了し、6級を認定されたメンバーが41人。
その後、継続的に活動を行おうということで、
修了生が「お笑い福祉士情報交換会」を立ち上げ、数こそ少ないですが、
個性豊かなメンバーが県内各地の福祉施設への訪問活動を展開しています。
(現在はもっぱら、講座を企画した落語のボランティアサークル「わかやま楽落会」
と合同で施設訪問しています)
施設利用者の方々に楽しいひとときを過ごして頂けるよう、
落語だけにとどまらず歌謡漫談やマジックなど様々な芸の習得に、
日々精進しています。
一例をご紹介しますと、
「キラキラ亭夢子」は、
毎回、自作の紙芝居や歌謡漫談を発表する笑いのパイオニア。
學光師匠に「女版大空テント」と絶賛されたシュールな話芸は、
お年寄りのハートをしっかりと掴んで離しません。
「田楽亭なす」は、
お笑い福祉士養成講座ではじめて落語に出会いましたが、
落語の魅力にとりつかれ研鑽を積んだ結果、
平成25年(2013年)社会人落語の全国大会で、3位入賞。
お年寄りにも聞きやすい大きな声と勢いのある落語で、
たくさんの笑いをとってくれます。
他の地域のグループと比べてこぢんまりとしていますが、こんなに粒ぞろいの少数精鋭(~_~;)で頑張っています!
お年寄りに笑って頂くのは想像以上に難しいものです。
狙いどおりに笑いを取れたときはそれこそ舞い上がるほどの嬉しさですが、
想定外のハプニングが起こって失笑を買ったときでさえ、
お笑い福祉士は心の中で小さくガッツポーズをしています。
そんな、いじらしくも憎めない私たち和歌山のお笑い福祉士ですが、
これからも學光師匠の教えを大切に、
和歌山を元気に明るくするための活動を続けていきたいと思っています。
お笑い福祉士の 田楽亭なす が、
2013年10月20日におこなわれた、第5回社会人落語日本一決定戦で、
第3位に入賞しました!
なすさんによりますと、
「社会人落語日本一決定戦、当日は前日の予選を勝ち抜いた10人のファイナリストが
持ち時間12分で落語を披露。
私の出番は7番目。高座に上がるまでは心臓が飛び出すくらいの緊張。
しかし、枕でお客さんが笑ってくれたのでいつものペースに戻れました」とのことです。
お噺は『ぜんざい公社』。お固いお役所がぜんざい屋の経営に乗り出したら、
一体どんなことが起こるか?というお役所仕事を風刺した古典落語です。
そして、見事、第3位に入賞!
「最後に私の落語について、桂文枝師匠から「私の中ではあなたが1番でした」という
お言葉をいただきました。
私の中で一生の宝物です」と感激しておりました。
今後の、お笑い福祉士としての活動の糧になるといいですね。おめでとうございます。
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